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かねがね一度は実演を観たいと思っていた。 平日にもかかわらずオーチャードホールはほぼ満員で、客層 も微妙にバレエなどとは違っていたりする。19時過ぎ開演で 20分の休憩を挟んで21時過ぎまで正味2時間近い公演である。 アイルランドのティンパイプ(錫製の縦笛)の独奏に始まり、 あの独特で激しく複雑なステップのダンスが続く。単純なメ ロディの繰り返しが、ホール全体を高揚に導いていく。プロ グラムはアイルランド固有のダンスだけでなく、フラメンコ やタップダンスが挿入され、それぞれのステップのスタイル の違いなどを、見事に鍛えられたテクニックでわかりやすく 展開してくれる。 もちろんアイリッシュダンスがアメリカでタップダンスにつ ながっていくのだが、それだけではなく、フラメンコやアフ リカのダンスのステップなどとミックスされて後のタップダ ンスに昇華していくのだということが理解できる。 30名ほどのダンサーの中には日本人男性が一人、そういえば 以前メディアに取り上げられていたことを思い出した。遠目 にはまったく違和感なくダンスに溶け込んでいた。 ステップを踏むという行為にはどこか古い土着的な宗教性を イメージさせる。地面を踏むことによって大地を起こしてみ たり、鎮めてみたり……。ダンスではないが、相撲の四股も 死者の魂を鎮めるという意味合いがあったりする。 この10年で“リバーダンス”自体はかなりショーとして確立 されたと思うが、根底に流れる神性のようなものが薄れるよ うなことはないだろう。 ★ひだまりのお話★ |
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