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zoom RSS 自話§尾瀬を歩く〜長蔵小屋〜

<<   作成日時 : 2007/12/04 12:03   >>

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《承前》

3時をかなり過ぎた頃、ようやく長蔵小屋に着いた。さすがに疲労困
憊の態である。帳場で受付を済ませて部屋に案内してもらう。今日も
たいした宿泊者ではないので、2階にあって尾瀬沼がちらっと見える
六畳ほどの部屋を一人で使わせてもらえる。

ややあって風呂に行く。ステンレス製の湯船に漬かって、10時間に及
ぶ歩行の疲れを少しでもとろうと、ひたすら働いてくれた足をいたわ
ってやるのだ。

風呂から上がるやいなや、水分を欲しているので缶ビールをもらい、
ザックからチーズを取り出して、本館の裏手に建つ元長蔵小屋の先の
船着場までクールダウンの散歩をする。尾瀬沼のはるか先、燧ヶ岳の
左下にぽつんと景鶴山が頭だけ覗かせている。尾瀬に入り始めた頃に
は登山道が閉鎖されてしまって、登ることの叶わなかった景鶴山だが
頂からの尾瀬ヶ原、至仏山、燧ヶ岳がどんな感じに見えるのかと想像
することがある。

ビールを呑んで人心地ついた。一缶でクラっときたのは空腹だからで
本館に戻ると夕食の時間になっていた。部屋に戻らずさっさと食堂に
入る。客は15人足らずほどといったところだろうか。売店でロング缶
を2本買い、切干大根などつまみつまみビールをグビグビ流し込む。
乾燥した砂漠に一年ぶりに雨が降るがごとくに、肉体に水分が吸い込
まれていくのである。

6時半前には満腹で食堂を出る。下駄をひっかけて沼の畔に出てみる
と今しも太陽が沈むところで、山の端が赤く天空に向かって精妙なグ
ラデーションの変化が美しい。そこにひつじ雲の群れが絡んで今日も
夕焼けを見ることができた。

秋の気配も濃くなって、陽が沈むとすぅーっと気温が下がっていく。
小屋に戻り、談話室に入ったら3人組のグループに招き入れられて、
勧められるままにワインのお相伴に与ったのだった。心地よくお酒の
酔いも回ってきたところで退散。ざっと片付けを済ませ、8時前には
布団にもぐり込んで……最終日、尾瀬の夜は更ける。
                            <続く>

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