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help リーダーに追加 RSS 楽話§リヒャルト・ワーグナー事始[1]

<<   作成日時 : 2008/04/24 12:02   >>

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初めてワーグナーの楽劇の全曲上演を体験したのは1981年のことで、
いきなり二期会の『ニュルンベルクのマイスタージンガー』だった。

初めてオペラの実演を観たのがその前年のことで、見事なる初心者に
してみれば、ずいぶんと無謀なことであったのだ。それもこれも常打
ちのオペラハウスなどなく、ましてやワーグナーの作品が頻繁に上演
されることなどない極東の国に暮らしているがゆえだからである。

欧米にでも居れば、最初は素直にバイロイト音楽祭で“オペレッタ”
だなどと呼ばれている初期の3演目――オランダ人、タンホイザー、
ローエングリン――あたりから始めて、徐々に重い演目に挑戦、など
ということもできるのだろうが、日本ではそんな悠長なことはできず
とにかく眼の前にあるものを観るしかないのである。それはまあ、今
でも似たような状況であるのだが……。

というわけでワーグナー事始だが、最初が『マイスタージンガー』で
二つ目が『ジークフリート』という、恐ろしく重い演目になってしま
ったのだ。

上演時間が5時間近いと聞いてさすがに不安になったものの、あれや
これや悩んでも意味がないので、体当たり的に上野に向かった。まだ
CDが普及する直前で、だからというわけではなかったのだがLPで
オペラを、ましてやワーグナーをとまでは考えなかった。

結局、前奏曲しか知らない状態で『マイスタージンガー』の公演に臨
んだのである。
                            [続く]

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