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すっきりした初夏の夕方、ここに書いてあったことを頼りに神田錦町 の蕎麦屋で1杯呑んで蕎麦を手繰ってきた。昔のままの建物と設えが いかにも懐かしくて、それだけでも心安らぐ思いがしたのだ。 店内は思いのほか狭くて、四人掛けのテーブルが6つ。混んできたら 相席必至だが、長っ尻をせずさっと座ってさっと食べてという街場の 蕎麦屋さんである。それはまあお昼のお話ということで、夕方は酒を 呑みつつのんびりと楽しむに如かず。 お約束どおりまずはビール中瓶と、つまみに枝豆豆腐を注文。お通し のなめ茸おろしをつまみつまみ、ビールがなくなったところでお酒を 二合。すいすいといけてしまう。 ほどよいところで御品書きをにらんで、かき揚せいろを注文。おちょ こに残った1杯を、かき揚の端っこですぃっと呑み干して蕎麦に専念 する。 そんな耳に店のラジオから流れてくる美空ひばりの歌声が心地よい。 『リンゴ追分』や『東京キッド』『港町十三番地』などなど、昭和の 歌声と店の風情が絶妙にマッチして、店を出る頃にはご機嫌の態とな っていた。そう頻繁にとはいかないが、たまには遠征するのも善哉と 思ったのである。 《昭和のトピックス一覧》 |
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