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[承前] 4年前に観た記憶は希薄だが、いくつか演出面の変更に気がついてい る。……例えば義平次を殺した後に、踊りの群集に紛れて逃亡してい たのが前回の舞台だった。その時は舞台上に祭囃子の屋台もあったの ではなかったろうか。 今回は群集が去った後を追いかけていく形になっていた。個人的には 前回のほうが好きなのだが、今回は今回で、ぽつんと舞台に残された 団七の存在が明確に浮彫りされたりもしているわけである。 前回お囃子を担当したのは“福島天満宮地車講社中”なるコテコテの 祭囃子集団だったが、今回は“鼓童”のメンバーが担当している。確 かに迫力はあるのだが、根源的な祭りのエネルギーとは若干異質で、 だから前回のような浪花的アクセントらしきものが失われてしまい、 祭囃子というよりはエネルギッシュなパーカッションを聴いているよ うにな気分になった。 ともあれ、こうして串田演出の中では最良の歌舞伎舞台に再び巡り会 えたのは幸福なことだった。名前を挙げることはしないが、役者それ ぞれが自分の持ち味を生かして、チームプレイとして実にまとまった 舞台になっていたのは嘘偽りのないところである。この先も様々な試 みがなされて、再演が実現されることを期待している。 写真は今回の筋書。その右下の紙片は、花道とその上の階段のすぐ両 側に座るお客さんに配られた泥よけ用ビニールに付いていた注意書。 《歌舞伎のトピックス一覧》 ↓“開演約1時間10分後のご注意”とあるw
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