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zoom RSS 彷話§プレガルディエン『冬の旅』ギースと

<<   作成日時 : 2009/03/10 08:10   >>

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遠路、所沢まで遠征してプレガルディエンの『冬の旅』を聴いた。ピ
アノ伴奏は、去年『水車屋』を伴奏したミヒャエル・ギース――ゲー
スという表記が正しいのか――。【所沢マーキーホール 2009.3.7】

一昨年プレガルディエンが『冬の旅』を歌った時の伴奏は、アンドレ
アス・シュタイアーのモダン・ピアノだったが、その時以上に不思議
なリサイタルになるだろうという予感があった。

その予感はかなり当たった。プレガルディエンは、伴奏者が変わって
も彼自身の基本的なスタンスが変わることはほとんどない。際立って
興味深く聴いたのはギースの伴奏だった。彼は“単なる伴奏者”とい
う位置に留まってなどはいない。そういう意味で、プレガルディエン
の伴奏者選びというのは大胆で意欲的なものがある。

伴奏者というよりは“同行者”のようでもあるし、また主人公の心の
中を吐露したりもする。あるいは歌手が歌う言葉に対して共感したり
突き放してみせたり……。わかりやすい例として『菩提樹』の伴奏な
どは、歌詞の情景にある自然そのものと化してしまうこともあったり
した。

そういう表現の多面性を構築するために、ギースのピアノは弱音から
フォルテまでのダイナミックを活用し、繊細な響きから時にはわざと
音を濁らせることも厭わないのである。

こうしてプレガルディエンの抑制の効いた歌唱の陰となり日向となり
というギースのピアノは“グロテスクなロマン”という印象をもたら
したのだった。もしプレガルディエンのスタンスが奇矯に走りでもし
たら、成果などはほとんど期待できなかっただろう。

プレガルディエンは抑制は効いていても、強烈に滲み出る痛切さのよ
うなものがあり、それが『冬の旅』に合っていた。おそらく『美しき
水車屋の娘』のストレートなロマンチシズムよりは、今のプレガルデ
ィエンは屈折し尽くした『冬の旅』である。

もう少し書き足したいことがあるので……。
                            [続く]

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おやぢの部屋2
2009/03/10 23:37

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
TBありがとうございます。
遠路はるばる当地までお越しいただき
重ねて御礼申し上げます。(笑)
素晴らしいコンビ(?!)の演奏、堪能しました。♪
のり2
URL
2009/03/11 11:07
こちらこそ、コメントをありがとうござい
ます。東京とその近郊で、これだけ質の高
いリートを一週間に2度も楽しめたのは、
幸せなことでした。

所沢のクラシック企画は毎度感心しながら
見ています、出かけられるのは、何年かに
一度(爆)。
HIDAMARI
2009/03/11 11:58

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