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[承前] さて、思わぬものを見つけてしまったが先を急ぐことにする。ドイツ やオーストリアで運転するのも8年目となり、様々なシチュエーショ ンに応じた運転ができるようになってきている。今回の峠越えもまた その応用問題の一つということである。 ホッホタンベルクパスまではおおよそ1時間くらいと値踏みをして、 慎重に車を走らせた。走っている道はオーストリアの“州道”といっ た扱いだが、日本の地方道のように道幅が一定というわけではなく、 集落の付近ではそこそこの広さだったのが、集落と集落の間あたりで は、大型車同士の通行には慎重を要するような道幅もあったりする。 ところがこちらの“命知らず”はそんな道でもけっこうなスピードで 車を走らせて平気でいたりする。こちとらそんな車にサイドを削られ やしないかと、特に曲がりくねった山道では細心の注意で走ることを 強いられるのは……。 途中の集落だが、いかにもな木造山小屋風の建物が道沿いに並んでい たり、視線を上に向けるとけっこうな山の上に家が建っていたりもす る。まさに“のどか”なる風景とはこういうものなのかと、ゆっくり とした時間の経過が羨ましく眼に映ったりもするのだ。 と車を走らせるうち周囲に人家は少なくなり、渓谷も狭まり、切り立 った岩山が眼の前に迫るようになってきた。道幅もいよいよ狭くなり ツール・ド・フランスの中継で見るような山道を運転している自分が いた。そして高度もずいぶんと上がっているようで、道の斜度も緩や かになったその先には……。 [続く] 《海外旅行のトピックス一覧》 |
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