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zoom RSS 蘭話§旅はなお[6]デルフト眺望

<<   作成日時 : 2017/07/07 00:00   >>

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[承前]

狂った磁石を騙し騙し歩くこと10分ほど……何となく近づいてきたと
いう気がしてきて、路地の奥先を眺めると、見えてきたのだ。

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というわけで、紆余曲折を経てマウリッツハイス王立美術館に到達。
肝腎な時にけっこう致命的なミスをするという悪い癖を反省しつつ、
地下に下りて入場チケットを購入し、コインロッカーに荷物を預けて
館内に向かった。

これがあのマウリッツハイスかと驚いたくらい小ぢんまりとした建物
だが、2フロア20ブロックほどの展示室の内容は濃厚である。

お目当ては後回しにして、レンブラントの自画像2点――青年時代の
作品は工房の弟子による模写
――、それに加えて『テュルプ博士の解
剖学講義』の迫力に眼を奪われ、ルーベンスの光の魔術に陶然となり
つつ、フェルメール3点が展示されている部屋へと誘われた。

そして、念願というか悲願というか、これさえ見ることができれば、
もう後は……と言っても言い過ぎではない『デルフト眺望』と、よう
やくの対面である。

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思っていた以上に大きな油絵の静謐な様子に圧倒される。そして言葉
がない。しばらく佇んで『ディアナとニンフ』に眼を移す。いわゆる
“フェルメールらしからぬ”作品のせいか、同じ部屋にありながらも
眼を留める人は多くない。人々の眼は『デルフト眺望』と『真珠の耳
飾りの少女』にばかり集まるのだ。

それにしても見事に筆致の違うフェルメール3点を存分に眺めていら
れる贅沢と幸福。何度か別の部屋へ行き来して、繰り返し『デルフト
眺望』を眺める。ほんの一瞬だが自分だけしか部屋にいないことがあ
って、束の間の静寂を満喫することができた。

頻繁に国外にまで貸し出される『真珠の耳飾り』とは異なり、おそら
く『デルフト眺望』がマウリッツハイスの建物から出ることは考えら
れず、とにかく我が身をデン・ハーグまで運ばなくてはならないこと
が『デルフト眺望』の大いなる価値ということだ。

ミュンヘンやベルリンの大規模な美術館のような疲労感もないまま、
思い残すこともなく美術館を後にしたが、少しばかり気になることが
あり、それについては次回にまとめる。
                            [続く]

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