酒話§“鶴八”という居酒屋にて

もうずいぶん長くお世話になっている居酒屋の一軒である。
大通りから道ひとつ斜めに入った先の地下、長いカウンター
と座敷が少し。季節の料理と刺身各種にメインは灘と広島の
樽酒である。ヱビス生にクラシックラガー、焼酎もそこそこ。

カウンターに腰を落ち着けて、まずヱビス生を1杯。突き出
しを口に運びつつ肴を二品ほど頼む。湯葉豆腐に白身魚の刺
身(季節によってヒラメだったりカワハギだったり)。寒い時
季には豆腐が海老芋煮おろしになったりするが、大体こんな
注文のしかたである。突き出しと一緒に出される蜆汁が適度
な塩気を供給してくれてビールが成仏。夏などもう1杯ヱビ
スが欲しいところをぐっと我慢して、あらかじめ樽から汲み
出して冷蔵庫でほどよく冷やされた広島樽酒を二合半を頼む。
三合だとちょっと多いが、二合だと物足りない。この塩梅を
“こなから”と言うらしいが、なかなかにいい表現である。

というわけで、ヱビス1杯に二合半をこの店での適量として
呑み過ごすこともなくサラリとお帰りすることができる。

などと書きつつ、ごくたまにもう1杯するのを白状せねば。
妙に調子がよくて、二合半がスルリと納まってしまうことが
あって、そうなると灘の樽酒を一合枡に入れてもらう。既に
肴はないので粗塩をひとつまみ。ここまで呑むと少しご機嫌
でゆるゆる帰ることになる。

【注】鶴八は残念ながら2006年の1月頃に閉店した模様です

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