甘話§ケーキ、タルト、ガトゥ……2

まずレアチーズケーキの存在を知った。某国放送協会からほ
ど近い富ヶ谷の“粉と卵”は、ユニークな建物でちょっと見
にはケーキ屋とは思えない。しかしケーキはうまい。初めて
ここのレアチーズを食べたのがいつか覚えていないが、世の
中にこんなうまいものがあるのかと溜息をついた記憶は鮮明
にある。2階のカフェのコーヒーは苦めのフレンチでケーキ
とのバランスもすごくよかった。

これに味をしめてケーキ屋行脚を始めたのだが、次に行った
六本木の“ル・コント”がさらなる衝撃だった。今をときめ
く六本木ヒルズの斜め前あたりに小ぢんまりとしたその店は
あり、2階がカフェになっていてケーキを注文するとトレイ
に並べて選ばせる……それだけでも十分に刺激的だったし、
出されたタルトはサクランボとかキイチゴなど、上に乗った
フルーツとベースのクリーム、それにタルト台などは、どれ
も初めて体験する刺激であった。さらにきっちり深煎りされ
たコーヒーの香り高かったこと。

この他にも、アメリカ風パイの店に行く機会もあり、青山の
ココパームス、六本木のエストといったレストランで、食事
をする金はないのでもっぱらティータイムのコーヒーとパイ
(特にチョコレートパイ)を食べたのであった。

その後、パリ風喫茶店でアルバイトをする機会があり、その
店では厨房で簡単なケーキを焼いていたのだが、その一つが
“タルト・タタン”で、堅めのリンゴを薄めの櫛切りにして
片手鍋にたっぷりと敷き詰めて煮込んでいき、頃合いをみて
パイ皮をかぶせて鍋ごとオーブンで焼く……実に簡単な作り
方だが、焼きあがったタルトの表面は見事な飴色の輝けるリ
ンゴで、これもまたすてきな驚きだった。

そんな数年後初めて洋行したのだが、そこでのお菓子の出合
いについては後述。

★ひだまりのお話★

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