劇話§ミュンヘンの『ばらの騎士』-6-

30分以上ある休憩、入口から出て円柱のあたりをうろうろと
歩く。それはいいのだが再入場する時、チケットはノーチェ
ックである。大らかというか。

第二幕が始まる。プレストの走句から拍子とテンポが変わっ
てファニナルのモチーフになり幕が開く。オケは一幕後半あ
たりやや調子を取り戻したようだが、まだもどかしい状態が
続いている。

成金貴族のファニナルは去年の新国『ニュルンベルクのマイ
スタージンガー』でベックメッサーを歌ったマルティン・ガ
ントナー。病気持ちのファニアルにしては少しばかり若くて
もう少し渋くてもいいかなあと思う。それと乳母の声がやた
らとでかくて元気がよくてこれまたびっくりする。

ゾフィーはディアナ・ダムラウ(ダムロウ?)。よく伸びる高
音が輝かしくて元気なソプラノである。そういえば最近のゾ
フィーはDOBあたりで聴いたフィオヌアーラ・マッカーシ
ーがそうだったように、なよなよしていなくてけっこう元気
がいいお転婆娘、オクタヴィアンをたじたじとさせたりする
性格が強調されているようだ。

俄貴族なので付け焼刃でマナーを覚えたり、夜には寝床でオ
ーストリアの貴族系図を眺めては銀のばらの使者が誰なのか
思いを馳せたりもする。そして、ばらの騎士オクタヴィアン
はけっこう凛々しくて好みのタイプだったりもするのだ。

そんなところに“あのオックスが”麗々しくやってくるので
あるが……。
                        [続く]

《オペラのトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック