音話§カール・ベーム没後四半世紀

1981年8月14日にカール・ベームは87歳の誕生日を目前にし
て死去した。あれからもう四半世紀が過ぎた。

ベームの実演に接したのは2回、1977年にNHKホールで聴
いたベートーヴェンの5番、6番の交響曲…アンコールには
レオノーレの3番…、それから1980年の『フィガロの結婚』
の2度である。いずれもウィーンフィルの演奏。

ようやくと外来のオーケストラやオペラ公演に接した機会の
ごく初期だったので、細かいあれやこれやの記憶とか印象を
書くことは難しい。

ただ、それまで自分が聴いてきたクラシック音楽の根本であ
ると確認したような体験だった。そこには何の衒いもなく、
低音の基礎の上にきっちりと音楽の構造を固めていく……、
彼自身が生きてきた道そのものを我々の前に展開してみせた
のだと、今にして思うのである。

個人的にもベーム以降の、この25年間に享受した音楽体験は
めざましいものばかりである。

それにしても驚かされるのは、古楽器あるいはピリオド楽器
で行われていた演奏解釈が、モダン楽器の演奏にまで影響を
及ぼしてきたことである。ベームにしても録音とかで聴いた
りしていたろうと思うが、何を感じただろうか。そしてこの
ような時代が自分の死後、あっという間にやってきたことに
何を思うのだろう。

15年後の同じ日、セルジゥ・チェリビダッケが死去している。

★ひだまりのお話★

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