音話§ラモー『レ・パラダン』シャトレプロジェクト

舞台からの情報量がとてつもなく多過ぎて、結局何を観たのかと帰り
道々考えてしまった。途中で筋を追うことすら放棄してしまった。

舞台の才気迸りまくりはいいのだが、もう少し整理して見せてくれて
もいいだろう。直前に観たミュージカルの能の無さにがっかりしたの
とは逆に、優れたものであることがわかっていながら、十全に捉え切
れなかった自分にもがっかりした。

まずもってオーチャードホールが大きすぎて音楽の印象が薄くなって
しまった。A=400Hzというから、ほぼ全音低い設定のせいか、音
楽は柔らかく仕上がってくれていたが、ホールが音楽で満たされるこ
とはなかった。

ヒップホップとかブレイクダンスがラモーの音楽にはまってしまうと
いう驚きはあったが、それが2時間も続くと手の内が見えてくるよう
な気にもなってしまう。歌手達の心理のようなものとかが、ダンサー
によって表現されているのはまだしも、舞台上での踊りの比率が高く
感じられて、歌声が少ないように思われたということもある。

繰り返すが、演出も振付もすばらしい才気だと思う。バックに使われ
た映像(『モンティ・パイソン』を彷彿)もさぞや手間のかかったこと
だろうと思う。願わくば、ある程度カットも必要ではないだろうか。

パリ・シャトレ座がどういう劇場なのかはあまりよくわかっていない
が、レパートリーを繰り返し上演する劇場ではなさそうである。そう
だとすると、シャトレの公演の大胆さが理解できる。その手の上演を
楽しみにしている常連も少なからずいるに違いないわけで、オペラ座
あたりとは一味も二味も違った意欲的な舞台を見せてくれているので
あろう。

一度は現地で出かけてみたいものだ。

§ひだまり公開ウェブリリーダー§

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