悼話§ポール・モーリアさん(作曲家・指揮者)

まだチェンバロという楽器を知らなかった頃に、この楽器の音色を聴
いたのは、ポール・モーリアの『恋は水色』だったのか、サイモン&
ガーファンクルの『スカボロー・フェア』だったのか、相前後してい
るとは思うがどっちだろう。

マントヴァーニ・オーケストラの滝のようなストリングとかビリー・
ヴォーン楽団、パーシ・フェイスといった“ムード・オーケストラ”
がポピュラー音楽の中の一ジャンルとして存在した時代があった。あ
れはあれで、耳に心地よく響いて気軽なバックミュージックとしての
地位を得ていたのだった。

そういった群雄割拠の中にあって、歯切れのいいポール・モーリアの
音楽は、フランスのエスプリもしっかりと存在を主張していて、よき
フランスそのものの音楽だったと思う。

この手の音楽は、熱心に愛好したとかそういうわけではなく、何かの
タイミングで流れてきたものをとりあえず耳にしているうちに聴き慣
れてしまったというところである。

《クラシックのトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック