刻話§とても正確な時計を使う

そんなものを使うほど……という野暮は言いっこなしで、電波時計を
買ってしまったのだ。

正確には“ソーラー電波時計”で、お日様が輝いていてさえくれれば
延々と動き続けるし、日本と中欧とアメリカだったら指定された時間
――真夜中一日に一度――に電波を受信して勝手に時間を合わせてく
れる。手動で電波を受信させることもできる。

日本の電波送信所は2か所、福島と九州に。ドイツはフランクフルト
の東方。アメリカはほぼ中部のどこか。(福島は地図参照)

時計は、それがクオーツ可動であっても1か月もすれば10秒単位で進
んだり遅れたりして、それを合わせるのにテレビの時報だの117だ
のといったもののお世話になる。既にしてそれが煩わしい。

人間社会で物事が秒単位で正確に為されるのは、例えば放送の世界だ
とか、特定の儀式のようなものだとかで、一般人がそういった秒単位
の状況に巻き込まれることなどほとんどないと言ってもいいだろう。
ただ、そうだからといって正確な時計など要らないということにはな
らない。

19時にレストランを予約したとして、店に入るのが18時58分でも19時
05分でもかまわない。19時ジャストに来店することを要求する店など
あるはずもなく、物事はある緩やかな約束事の枠内で動いているので
ある。ただそうであっても持っている時計が著しく狂っていたりした
らさすがに社会生活に支障をきたしてしまうだろう。

時計に縛られようとは毛頭思わないが、自分自身が社会生活を営むう
えでささやかな枠らしきものとしての電波時計ということなのだ。

+今日の富士山……▲

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック