音話§もし我にG交響楽団なかりせば(下)

というわけでG交響楽団という産婆によって一人のクラシック好き
が世に誕生したのだったが、そういった人がどれほどいるのだろうか
と漠然とした想像をしてみる。

ひょっとして、中にはプロの音楽家への道を歩んだ人だっているのか
もしれないし、あるいはG響に入団した人だっているかも知れない。
ともかく、彼らのおかげでクラシックを聴く大きなきっかけになった
のだから感謝をしてもしきれないのである。

とにもかくにも曲りなりにクラシックの愛好家として、40年以上も豊
かな経験を得ることができたのは、G響あったればこそなのである。
“もしもG響なかりせば”あるいは、そういう環境に我が身がいなか
ったとして、はたしてクラシックを好きになっただろうかと思う。も
ちろん移動音楽教室を聴いて“よし!クラシックに親しもう!”など
と心に決めたわけでもなく、その当時は家にレコードプレイヤーすら
なかったので、クラシックに対しては小さな憧憬の種が心の中にあっ
た程度である。

長じて東京に居を構えた時から、ようやくクラシックに対する自分の
興味が芽吹いて現在に至るのである。

我がG響は幾多の困難に直面し、その都度何とか事態を打開して地方
オケの老舗としての営みを続けている。願わくば、移動音楽教室の環
境の中から一人でも多くクラシックに興味を持って親しむ人間が現れ
てくることを願っている。

音話§もし我にG交響楽団なかりせば(上)

§ひだまり公開ウェブリリーダー§

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック