芳話§仄かに漂う金木犀の香り

この数日ほど我が家の周りでは金木犀(キンモクセイ)の香りが漂って
いて、本物の秋だと実感させてくれる。

金木犀の本体がどこに咲いているのかわからないのに、どこからとも
なく鼻腔を刺激してくれるのだ。

春の沈丁花(ジンチョウゲ)と秋の金木犀は、季節を香りで知らしめて
くれるような気がしているが、沈丁花が春の始まりを覚醒させてくれ
るような印象であるのに対して、金木犀は一年の終わりが近づいてい
ることを、仄かな香りでさりげなく暗示させるようなところがある。

もっともほんの4日前には名残のツクツクボウシを聞いているのだ。

『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第二幕、ザックスのモノロ
ーグ“にわとこが、何と優しく強くたっぷりと匂ってくることか”

Wie duftet doch der Flieder so mild, so stark und voll!

という歌詞と同じような気分になってくる。余談だがドイツ語で“に
わとこ”は“Flieder”“Holunder” 2つ単語がある。ウィキペデ
ィアで調べると、とても同一とは思えない。ちなみにホルンダーは、
上部ドイツ語(Oberdeutsch) だそうである。

《天気のトピックス一覧》

この記事へのコメント

2007年10月08日 17:24
>>春の沈丁花(ジンチョウゲ)と秋の金木犀は、季節を香りで知らしめてくれる
同感です。これらの香りはタイムマシンのように瞬時にわたしを想い出多い過去に連れて行ってくれます。
2007年10月09日 12:42
誰にも“あの時の香り”というのが
ありますね。

『マイスタージンガー』二幕のニワ
トコの香りがどんなものか知りませ
ん。あるいは既に嗅いでいるのかも
知れませんが特定できてません。

この記事へのトラックバック