招話§ドイツ大使館で~再統一記念日~[Ⅱ]

《承前》

50年以上前に、徳川二代将軍の旗本が住んでいたという屋敷と敷地を
ドイツ政府が買い取って大使館を建てたという。夜目で全体像を掴む
までにはいかなかったが、昼間に見たらけっこうな様子なのだろう。

東京ハインリヒ・シュッツ合唱団が歌う両国国歌を終わりまで待ちき
れない招待客はビールやワインを手にし、ソーセージやら煮込み肉の
列に並ぶのであった。

今年の当番州がザクセンということで、ドレスデンのフェルトシュロ
スという樽生ビールや、マイセンワインにアウグスト強王ラベルのゼ
クト、おなじみのシュトーレンなど、郷土色豊かな取り揃えだった。
もっとも肉料理は、どこでも似たようなものだと思ってしまうが。

それとザクセンが誇る高級時計LSのパーツ作りの実演コーナーがあ
って、顕微鏡を見ながら細工の実演をする職人の技には驚かされた。

気がつけば時間も9時を過ぎていた。宴はまだまだ続いていたが、頃
合いを見計らって大使館を辞去した。東京の真ん中あたりであるのに
公園の林のおかげで、街灯だけではいささか頼りなく暗い道に出て、
地下鉄の駅に向かった。

この先、どこぞの大使館に入る機会が再び巡ってくるだろうか……。

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