冠話§某ニュースキャスター氏のテレビCM

自分のガンについて語るこの人の映像見た時は、ガン検査の重要性を
訴える“公共広告機構(AC)”の意見広告か何かかと思っていたのだが
某外資系保険会社のコマーシャルだとわかって唖然とした。

これは……出るべきものではない、そういう矜持を持つべきだと思う
のである。ましてや昨今何かとお騒がせな保険会社という業種のCM
に出演するというのは、彼自身にそのあたりの自覚というかスタンス
が決定的に欠けているとしか思えないのだ。

この際ニュースキャスターなどという肩書きも潔く返上して、単なる
タレントになれば、どんなCMにも出放題であろうに。まさに自分の
職業を都合よく使っているとしか思えない。もっとも、出演している
いくつかの番組の内容を見れば、その時点でニュースキャスターだと
正面きって標榜できるような類でないことはすぐにわかるのだが。

一般的なタレントなどとは違って、ニュースキャスターという職種は
いかなるCMに出るべきではない。それこそ、自分の番組のスポンサ
ーに不祥事が起きた場合でも、毅然として報道して批判する役割を担
っているはずなのだから。ジャーナリストとしての舌鋒や筆鋒を鈍ら
すような行為は慎むのが当然のことだろう。

こうして注意深く民放のCMを眺めていると、出るべき類のものに無
神経に出ているというケースに出くわすことが多い。だまされやすい
多くの人達のいい餌になるわけだが、こうやって最初から信用しない
人間のほうが少数だから、この先状況が劇的に変化するはずもない。

“魂とお金を引き換えにしている”とは言い過ぎだろうか。

【去年の今日】来話§1993年メトロポリタン歌劇場(Ⅰ)

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