或話§ジシュラン~★付き豆腐料亭にて~

忘年会の集まりで某豆腐料理の店に行ってきた。ミシュランが一つ星
を発表するよりも前に予約してくれていたので、さほどでなく席を確
保できたということである。

その昔タワーボウルの建物があった場所に、和風建物を建て、庭園を
設えて、豆腐がメインの料理屋――というより料亭の風情――をして
いる。車寄せがある入口から玄関までは、庭園の中の少し長いアプロ
ーチを歩く。見上げると、すぐ眼の上に東京タワーが覆いかぶさるよ
うに聳えていて、この風景だけでも外国人ゲストは満足するかも知れ
ない。

夜の料理は3種類のおまかせコースだけのようで、メインになるのは
温かい豆水豆腐。それまでに一通りが供される。豆腐好きなので、油
揚げの田楽やメインは楽しんだ。コースの内容もたぶんこんなものだ
ろうという次元のものだが、五十代あたりならともかく、このコース
では三十代以下の男性、あるいは大食漢には明らかに物足りないと思
われるが、そういう連中の選択肢にはない店のはずである。

そういうのを超越した類、あるいは若い女性などには喜ばれると思わ
れる。

ミシュランの選定基準の中には、外国人を招待するという条件がいく
ぶんか加味されているようで、その見地からすれば立地も含めて十分
に彼らの好奇心を満足させてくれるだろう。

それにしても、トイレの中に音楽を流すという安っぽさは何とかなら
ないものかと思う。それだけで、高級料亭が一気に郊外にあるような
和風ファミレスに転落してしまうのだ。それであるがゆえに星一つを
剥奪させてもらう。

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