人話§歌舞伎役者伝[3]~中村芝のぶ~

主役とか脇役とかに関係なく、舞台姿を見て絶句したのが中村芝のぶ
という役者である。国立劇場の養成所を経て中村芝翫に弟子入りして
名題昇進も果たしている。

これはもう実際に見ていただくしかないが、実に何とも“可憐”な舞
台姿なのである。

……とりあえずは、これこれをご覧あれ。

可憐なだけではなく舞台度胸もあって、勘三郎や福助がメインの芝居
では、なかなかに目立ついい役を演じている。勘三郎襲名公演の時は
『研辰の討たれ』の芸者・金魚が特筆もので、勘三郎に伍してキビキ
ビした反射神経で演じていた。本人も凝り性なところがあるようで、
源氏名にちなんで金魚の簪など誂えて遊んでいるのが、いとをかし。

姿に眼を奪われてしまいそうになるが、ここまで書いたようにきちん
と自覚のある舞台も好感度が高い。

歌舞伎座などに置いてある演目チラシなどには名前が出ない格の故に
出演しているのかどうか予めわからないのが難点だが、芝翫や福助、
勘三郎あたりが出演している時をチェックしていれば、お目にかかる
確率は高いかと思われる。
                           [続く]
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