器話§懐かし音楽会場[1]東京厚生年金会館

これから挙げるいくつかのホールは、20年前を境にクラシックからは
縁の切れたホールである。20年前……つまりはサントリーホール完成
以前のホールと言えるだろうか。

ここ10年くらいのクラシック歴の人は「えっ、こんなところでクラシ
ック?」と思われるかも知れない。東京でメインとなるコンサートホ
ールの歴史的変遷は、大まかに3つくらいに分けられると思われる。

まず“日比谷公会堂”の時代が30年ほどあり、その後25年ほど“東京
文化会館”が主役の座を維持したが、1986年開場の“サントリーホー
ル”に主役の座を明け渡したのである。

東京に出てきてオーケストラの演奏会を最初に聴いたのが、確か新宿
厚生年金会館大ホールで、読響のサマーコンサートのようなもの。
指揮は若杉弘で、オール・チャイコフスキー・プログラム。野島稔が
ピアノ協奏曲を演奏した……何十年前の話だ?

その後に行ったクラシックはというと、ヘルムート・リリングが指揮
した『マタイ受難曲』だけで、合わせて2回くらいなものである。そ
れからは、イヴ・モンタンのシャンソンだとかマンハッタン・トラン
スファーのコンサートといったポピュラー系の催しに出かけたが、た
ぶん20年くらい前には、クラシックの公演はなくなってしまったかも
知れない。

それこそ30年前当時は、上野の文化会館と競うくらいのコンサートを
こなしていたのだろうと思われるが、リンクの写真のとおりの典型的
な多目的ホールだったのである。スケジュールを見渡しても、クラシ
ックのコンサートは見当たらない。
                            [続く]

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この記事へのコメント

2008年01月12日 15:04
厚生年金の思い出は,デューク・エリントン楽団(66年ぐらい)とウィーン・フォルクスオーパー(79年)です。階段を上がっていくところはなかなか立派なホールという感じが最初はしたのですが。
2008年01月14日 09:49
フォルクスの公演はかすかに記憶が
あるような気がしていますが、その
頃はまだ“オペラ以前”でした。

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