人話§歌舞伎役者伝[8]~市川左團次~

このトピックスで“大名跡”を取り上げるつもりはなかったのだが、
この間の『助六』の意休を見て、彼もまた様々な意味で貴重な役者な
のだと思い至り、書いてみることにする。

四代目市川左團次は、一度見たら忘れられない風貌の舞台姿で存在感
を示している。一見すると豪快そうだと思ったりするが、テレビなど
のインタビューから拝見すると、少し神経質なようにも感じられて、
本人も役柄と実像との差異を意識しているようなところも窺えた。

そういうこともあって、悪役を演じていても“憎めない”ような印象
もたびたび受けている。何というか、融通の利かないまじめさとでも
表現したらいいだろうか。

そんな見立てが当たっているかどうかはわからないが、重みのある脇
役としては欠くことのできない存在なので、長く活躍していただきた
いものである。何と言っても……

團 菊 左

揃っての大歌舞伎ということでもあるのだ。
                            [続く]

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