鉄話§ヨハン・シュトラウス急行

大昔も大昔のお話。20数年前にドイツとオーストリアを回った時だが
ニュルンベルクからウィーンまで“ヨハン・シュトラウス急行”を利
用した。

ヨーロッパを走る特急や急行は人名のついたものがけっこうあって、
シュトラウスくらいならともかく、一体これは何をした人なのだろう
というくらい、誰だかわからない人の列車も珍しくない。

ニュルンベルクからウィーンに、午後3時頃到着する列車を探したら
これだったということで“これじゃなくちゃいやだ”というわけでは
ない、為念。ニュルンベルクを出発したのは朝の9時過ぎ。

列車はニュルンベルクを出ると、レーゲンスブルク、パッサウと停車
し、その先はオーストリア領に入りドナウに沿ったり離れたりしつつ
リンツを経由してウィーンまで走る。

シュトラウス急行だからといって、車内にワルツやポルカが流れてい
ないのは――日本だったらやりかねない――あたりまえである。特に
座席の予約をしていなかったので、2等車コンパートメントで空いて
いるボックスを探した。

えんやらやとスーツケースを棚に上げ、引き戸を閉めれば実に快適な
空間は、これで相客がいなければ完全なプライベートスペースになり
ゴロ寝をしようが酒盛りをしようが天下御免なのだ。しばらくしたら
ボーイが食堂車の予約を取りにやって来た。まだまだ食べられる年齢
だったので12時過ぎの席をお願いした。

時間がきて食堂車に行き、指定された席に座る。ワインを注文したら
その後は、スープから始まり、メインの牛の煮込みにサラダ、パン、
デザートまでが、そつのないサービスで供された。食後は再び客室に
戻ってウィーンに到着するのを待った。

午後3時、列車は静かにウィーン西駅に滑り込んだ。

その時の旅行では、ザルツブルクからミュンヘンまでは“モーツァル
ト急行”を使った。その当時、クラシック関連の名前を冠した列車に
は“ばらの騎士急行”とか“ラインの黄金特急”などもあったのだ。

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