八話§歌舞伎がはねたら天麩羅膳[上]

日曜日の歌舞伎四本は疲れてしまった。昼食休憩後の『関の扉』前半
のもどかしさは眠りを誘ってくるし、その後の七段目は今ひとつ噛み
合わないで、これまたもどかしさに疲れを倍加させたのだ……。

この日は朝から強風が吹きまくっていた。新宿に向かう我が電車も、
鉄橋の上をのろのろと徐行したりで、大幅に遅れて新宿着。通常だっ
たらデパ地下で弁当を調達してもゆっくり間に合うところが、銀座に
着いたのは開演10分前。というわけで弁当の調達ができなかったので
久々に歌舞伎座3階でカレーライスを食べることにした。

歌舞伎座のカレーは、どうってことのない、どこにでもありがちな昔
のそれだが、たまに食べると懐かしい味だなと思ってしまうのだ。

16時に芝居がはねた後は、さしたる銀座に用もなく、地下鉄で新宿ま
で戻った。髙島屋あたりで買い物を思い出したのでさくさくと済ませ
その頃ようやく強風が収まった新宿をうろうろしているうちに、腹が
空いてきた。思いの外早くカレーがこなれてしまったのである。

……というわけで、さて何を食べようかというとであるのだが……
                            [続く]

【去年の今日】逍話§ベルリンを歩く(14)テーゲル空港

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