悼話§ホルスト・シュタインさん(指揮者)

ホルスト・シュタイを実演で聴いたのは確か3回だったかと思う。
どちらもN響の定期でのこと。

一回目は、ハイドンの交響曲第94番『驚愕』とモーツァルトのピアノ
協奏曲第23番――独奏はワルター・クリーン――、最後がベートーヴ
ェンの交響曲第5番という、正統派を絵に描いたような曲目だった。
まさに“何も足さない、何も引かない”という堅実な演奏の見本だっ
たと記憶している。

二度目は演奏会形式の『さまよえるオランダ人』で、NHKホールの
てっぺんで聴いていたが、低い重心の“ドイツらしい”音を引き出し
ていた。できればオペラの実演での指揮を聴いてみたかった指揮者で
ある。

戦前のドイツで音楽のエリート教育を受けたシュタインは順調にキャ
リアを重ね、戦後のバイロイト音楽祭で長年ピットで指揮を務めた。
また一人職人肌の指揮者が世を去っていってしまった。

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  • ホルスト・シュタイン氏の死去

    Excerpt:  7月29日の夕刊に,名指揮者ホルスト・シュタイン氏の訃報が載った。享年80歳。 Weblog: IIZUKA T's racked: 2008-08-01 08:30