憬話§このたびの旅[8]ドレスデンでイタ飯

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[承前]

散歩からホテルに戻ってきたら、ドレスデン在住で、この数年の間に
順調な仕事ですっかり地歩を確立した女性からメッセージが届いてい
た。何でも“早々に日本から戻ってきてしまった”ということで、そ
れならば夕食を食べることにしましょうとなった。ありがたいお誘い
である。

過去にも何度か行ったことのある、酒も料理もドイツ北部の街の店に
しては安心できるイタリア料理屋で“王様通り”をイタリア語読みし
店名が何気なくおしゃれでもあるか。

人数が3人ともなると、注文できる皿数が飛躍的――大げさだね――
に増えて楽しみが増す。それで頼んだものはというとモッツァレラ&
トマト、サルティンボッカ、スカンピ海老のグリル、ぺペロンチーノ
のスパゲッティといったもの。それに手頃な赤ワインを一本(安い)。

もちろん、モッツァレラ&トマト(カプレーゼ)は安心マークである。
それに加えてサルティンボッカがうまかった。少し塩が強めのソース
が食欲をそそってくれる。海老もいい具合に焼けていて、思いがけず
豊かな夕食になったのはうれしかった。

夕方の明るいうちから食事を始めたが、話がはずみにはずんで、気が
つけば4時間近くがあっという間に過ぎてしまっていた。それにして
も、いつものことではあるが日本から遠く離れた外国(とつくに)で、
きちんと生活をしつつ、自分の仕事に対してもしっかりした目線を持
って積極的に活動している人と話をするのは楽しいし、その姿を頼も
しくも思うのだ。

食事を終えると、エルベ河の方向から花火の音が聞こえてきた。祭り
の最終日、黄金色のアウグスト強王像の背後、名残の花火が夜空に舞
ったのである。
                            [続く]

《ドイツのトピックス一覧》

↓花火の迫力は、いささか日本に劣る
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