憬話§このたびの旅[14]明日は“緑の丘”へ

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↑旧市街の立体レリーフなんかがあったりして

[承前]

レセプションでルームキーを受け取り、荷物を部屋まで運び入れた。
これから10日間、祝祭劇場通いに使うよそ行きの服だとかグルーミン
グのあれやこれやをスーツケースから取り出し、所定の位置へ収納を
済ませたところでお散歩に出ることにした。ちょうど祝祭劇場に出か
ける時間と重なり、ホテルのレセプション付近は着飾った人達でごっ
た返していた。その中を、ポロシャツ姿の“やぱなー”二人が通るも
いとをかし。

街に出るのは、スーパーで部屋に常備する水やゼクトを買い込むのが
主な目的である。それで旧市街を歩いていたら、ミュンヘンが本店の
“Eilles”という小洒落た店にオリジナルのゼクトの小瓶を置いてあ
るのが見えた。

いそいそと入り、試しに3種類あるのを2本づつ購入。部屋のミニバ
ーで冷やし、劇場から帰ってシャワーを浴びたところで1杯なのだ。
ビールも呑みたいところだが戻ってくるのが23時とかでは、ゼクトの
小瓶がちょうどいい。

買い物を済ませ、今回の旅行で初めて中華料理屋(不味い)に入った。
過去にバイロイトで試した中華屋は3軒だが、そのうち一軒が閉店し
たと後で聞いた。それは3軒の中でも一番不味い店で、今回は行こう
などとすら考えていなかった。というわけで2軒あるうちでは不味い
ほうの店に入ったのである。

“牛肉玉葱炒め”を注文する。ビールはバイロイトの“AKTIEN”が出
てくる。これはまあまさに“普通のビール”である。変わらぬ味付け
の料理には苦笑するしかなく、付けあわせのご飯を食べる方便でしか
ないことを痛感する。同居人が必ず注文する酸辣湯もそれぞれの店が
不思議な味付けを施すので油断がならない。

食事を始めたタイミングで雨が降ってきたが、支払いを終えて店を出
る頃には止んでくれた。ホテルに戻って部屋に入ったらエアコンがな
いことを思い出した。直下の道路は車が頻繁に走っていて、窓を開け
たままでは騒音で眠れそうにもない。ところが幸いなことに、我々の
10日間の滞在中の夜の気温はすてきに快適で、窓を閉めてもまったく
問題はなかったのだ。おまけにペアガラスで外の音も十分にシャット
アウトされるのはありがたい。

明日のお勤めは、18時開演の舞台祭典劇『ニーベルングの指環』前夜
『ラインの黄金』である。
                            [続く]

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