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zoom RSS 憬話§このたびの旅[27]ジークフリート<V>

<<   作成日時 : 2008/10/14 12:02   >>

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↑【答え】劇場正面左側で見つけた“鎧戸の聖者”である

[承前]

ティーレマン率いるバイロイト祝祭劇場管弦楽団は、いよいよもって
精妙な音楽を奏でてくれる。我々にしてみれば、これで音楽までこけ
られてしまったら、1万キロも東方から旅してきた甲斐などないわけ
で、辛うじて音楽にすがって日々のお勤めをこなしているのである。

第三幕の圧巻は、これはもうグールドとワトソンの、いつ果てるとも
知れぬ二重唱だったが、これはかつて聴いた中でも文句なく最高のデ
ュエットだと言うことができる。ここに至るまでに多くのジークフリ
ート歌いはエネルギーを使い果たし、休養(睡眠)十分のブリュンヒル
デに押し倒されてしまうのがお約束だったりするのだが、この日は大
違いで、かくも拮抗したおかげでジークフリートのパートがどう歌わ
れているのか初めてわかったようなものなのだ。

こうなると、お互いを星と呼び合うワーグナーの歌詞どおりに、舞台
背後で夜の星々がまたたくという陳腐な設えすら気にならなくなって
ワーグナーの音楽の洪水に呑み込まれ、為すがままというトランス状
態が訪れたのだった。

第三幕のオーケストラも、ティーレマンがなりふりかまわずといった
勢いで鳴らしまくって、時には二人の歌声を消すかのような勢いだっ
たりもしたのだが、このように伯仲するのであれば多少のバランスの
崩れなど気になることもない。ここに至って音楽的カタルシスが成就
したのである。

幕が閉じ、三日目にしてようやく眼の覚めた客席は、舞台に関しては
留保しつつ、音楽の表現者に対して盛大な歓呼の声と拍手を浴びせか
けたのだ。

明日は良き休日になるような予感がする。
                            [続く]

付記:祝祭劇場で聞いた噂だが、今回の『ニーベルングの指環』は、
DVD化はされないが、録音のみCD化して発売されるようである。

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