憬話§このたびの旅[15]ラインの黄金<Ⅰ>

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↑祝祭劇場のバルコニー(↓)から望む“参道”もしくは“巡礼の道”
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[承前]

★Bayreuther Festspiele★
Das Rheingold 18:00-20:35 20.08.2008

バイロイト音楽祭で『ニーベルングの指環』を観るのは3度目。最初
が1991年、クプファー&バレンボイムの鮮烈なリングである。2度目
は2000年にユルゲン・フリムが演出し、ジュゼッペ・シノポリが指揮
をした舞台だが、シノポリは翌年の4月に急逝したためにバイロイト
最初で最後の指環ということになってしまったのである。

今年が3年目の上演となる指環四部作だが、2006年のプレミエ以来評
判が芳しくない。漏れ聞こえたところでは、演出のドルストが“投げ
出して”しまって、精彩のない舞台が続いているということらしいの
だ。

加えて、我々二人ともティーレマンの音楽作りが苦手だときている。
彼のテンポの崩し方のようなものがあざとくて気に食わずで15年ほど
になるだろうか。

そんな前提で臨むのも何だかなあとは思いながら、18時の開演を前に
17時過ぎには劇場にたどり着き、カンティーネでケーキにお茶などと
寛いでみたりする。周囲はと見渡せば、世界中からの善男善女(?)が
思い思いにテーブルを囲んでいる。

バルコニーからのファンファーレに導かれて客席に入る。平土間やや
後方やや右寄りの席がこれから4日間我々の指定席となる。座席だが
小柄な日本人にとっても窮屈で、180cmを超えるような巨漢だと、
前席の背に膝がくっついてしまうくらいである。

客席の照明が落ちて、見えることのないピットは客席が静まるタイミ
ングを待っているのだろう。客席空間は真っ暗になるわけではなく、
左右の出入口上には小さな緑の非常灯が見えるし、ピットから洩れて
くる光がぼんやりとカーテンを照らしていて、これもまたバイロイト
の雰囲気でもあったりする。

気がつけば、コントラバスの低い持続音に続いてファゴットの変ホ音
がピットからたちのぼってきた。期待などしないとか思いながらも、
思わず前奏曲に身を委ねてしまうのは悲しい性である……。
                     [ラインの黄金<Ⅱ>へ]

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この記事へのコメント

2008年10月02日 13:07
羨ましい限りです。定年後をにらんで今年から申し込もうかなあなどと思っていたのに、申込用紙の取り寄せを失念してしまいました。ところで、タキシードをお召しになったのでしょうか?
2008年10月02日 13:17
タキシードなどなどは稿を変えての
お話ということで、お楽しみに。

>定年後をにらんで

もっと早く行きたくなるよう、鋭意
刺激し続けようと思っていますw

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