ひだまりのお話

アクセスカウンタ

zoom RSS 憬話§このたびの旅[39]パルジファル<U>

<<   作成日時 : 2008/10/24 12:02   >>

トラックバック 0 / コメント 1

画像
↑この聖杯城の舞台装置が再現されたのだ

[承前]

ヘルツェライデはコジマ・ワーグナーのようにも見えるし、幼いパル
ジファルはジークフリート・ワーグナーのようにも見えるが、そうい
うことまで考えを進めると、自分自身の中で混乱を生じるだろうと、
そのあたりの観察は保留することにした。

ヘルハイムの舞台転換は時空と虚実に関係なく思わぬ展開を見せるの
である。最初の驚きはヴァーンフリートからの転換で、グルネマンツ
がパルジファルを誘った先の聖杯城は、1882年にバイロイトで初演さ
れた時に、パウル・フォン・ジュコーフスキーがシエナの聖堂からヒ
ントを得てスケッチした聖杯城――マックス・ブリュックナーがそれ
を元に油絵を描いた
――が出現したのである。こういう周到さには単
純に感心するし、祝祭劇場の舞台技術を生かして複雑な舞台転換を実
現させたハイケ・シーレ(舞台美術家)の手腕のすばらしさ。

ヘルハイムは『パルジファル』を借りて、ワーグナー死後のドイツ史
を描こうと試みたのだということが、このあたりでおぼろげに理解で
きるようになってきた。

……ところで肝腎の音楽について書くことが遅くなってしまった。今
年バイロイト・デビューを果たしたダニエレ・ガッティの指揮は“異
様なまでに”遅く、一幕に2時間も要したのだ。そんなわけで終演時
間が『マイスタージンガー』と同じ22時40分ということは、演奏時間
が4時間半を超えていたということなのである。

個人的にはテンポの遅さというのはさほど気にはならなかったが、一
幕が終わって――どうでもいいが、拍手が少し起きたりした――時計
を見たら2時間経っていたので“マジですか?”と思った。パルジフ
ァルの音楽は一番苦手だと言ってもいいが、今回は舞台のおかげもあ
ったのか、違和感なく我が身に入ってきたのは驚きではあった。

それと3度目にして、祝祭劇場のピットから流れてくる『パルジファ
ル』の音楽の何たるかが少しだけ感じ取れたような気がする。やはり
ここで聴く『パルジファル』はどこか別物であるようだ。
                     [パルジファル<V>へ]

《クラシックのトピックス一覧》

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
TBありがとうございました。
世界紀行にも聖杯探求の物語好きが多いので
いろいろ勉強させていただきます。
西川(地球浪漫紀行)
URL
2008/10/27 10:16

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
     
憬話§このたびの旅[39]パルジファル<U> ひだまりのお話/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる