憬話§このたびの旅[67]シュタルンベルク湖

画像
↑上々の天気で快適な船旅。残念ながらツークシュピッツェまでは望めず

[承前]

前日とは打って変わって快晴の月曜日、滞在もこの一日が最後だが、
この数年来の知り合いであるミュンヘン在住の女性と会うことになっ
ているのだ。

昼前に待ち合わせ、どこに行こうかと相談の結果はシュタルンベルク
湖へと決まった。何しろ旅行者でありながらの出不精につき、アンマ
ー湖は、アンデクスの修道院でビールを呑みに行く車の中からチラリ
と見たのだが、シュタルンベルクに行くのはもちろん初めてのことで
ある。

最寄駅からSバーンに乗って一時間足らずで湖の北端の駅に到着。そ
こから一時間ほどの観光周遊船が出るのだが、ぴったりのタイミング
で出航に間に合った。船内のインビスでビールなどの飲み物とブレッ
ツェルを仕入れて軽い昼食にする。気持ちのいい青空の先にうっすら
とドイツアルプスを望むことができた。さすがにツークシュピッツェ
までは判別できなかったのは残念。

コースは逆時計回りに西岸から東岸へと、湖の北側三分の一ほどを巡
る。出航してほどなく、ハプスブルクに嫁いだ皇后エリーザベトが16
歳まで幸せな少女時代を過ごした“ポッセンホーフェン”という小ぢ
んまりとした城館が見えた。外観は、フュッセンにあるホーエンシュ
ヴァンガウ城に似ていなくもないか。

船は進路を東に向けてベルクを目指す。バイエルン王ルードヴィヒが
幽閉された後“殺された”であろう湖岸が近づいてきた。小高いとこ
ろにヴォティーフ教会が建ち、水辺の十字架を見ることができた。

↓ルードヴィヒが“殺された”水際に立つ十字架
画像

普段は観光名所に固執しているわけではないが、今回のバイロイト詣
という旅の大きなテーマを彩る要素として、終わりに近づいた旅行の
強い印象として記憶に残ってくれるのだ。

船旅が終わった。Sバーンの発車時間までは間があるのでのんびりと
湖畔に建つホテルのテラスでコーヒーとケーキでティータイム。旅の
時間がゆっくり過ぎてゆき、市内に戻れば最後の晩餐が待っている。
                            [続く]

《オペラのトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック