歌話§バイロイトの合唱?

現在の合唱指揮者エーベルハルト・フリードリヒが仕事を始めたのは
2000年である。それまでの28年間は、ノルベルト・バラッチュがその
任にあって“世界一のワーグナー・コーラス”を維持し続けていた。

1991年、97年の2回はバラッチュの指導の許での合唱を聴いている。
その印象が強かったのかどうか、今回のバイロイト祝祭劇場合唱団に
合唱の喜びや迫力を感じ取ることができなかった。辛うじて『パルジ
ファル』でいくぶんか彼らの名誉が回復はされたが……。

演出と合唱の関連づけの問題もあるのかどうかわからないが、ともか
く声が客席に届いてこないのである。これはどうしたことだろうかと
同居人とも話したが、彼女もまた同じ感想だった。

バイロイト近郊に住んでいる10年来の知り合いは“変な演出が”大嫌
いではあるが、毎年音楽祭には出かけていた。ところが今年はとうと
う一回も出かけないという年になってしまったのだ。

彼らがメイルで書いてきた理由の一つはといえば“音楽の質的低下”
で、今回の我々にしてみれば、少なくともティーレマン、シュナイダ
ー、ガッティが指揮したオーケストラはよかったのだが、歌手の質に
ついてはうなずけなくもなく、何となく理解できそうなのだが、そこ
に合唱の質の低下というのが含まれるのかどうか、現在の合唱指揮者
がどうなのか確認の意味でもう一度質問してみようかと考えている。

憬話§我々の“バイロイト音楽祭”2008.08

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