弾話§前奏曲集とか練習曲集とか

前奏曲集とか練習曲集といった、まとまった曲集を聴くのが好きだ。
もっとも、聴くのはバッハ、ショパン、ドビュッシーあたりにとどま
ってはいるが。

一番最初に聴いたのは、たぶんショパンの24の前奏曲集でエッシェン
バッハのかなり“根暗”な演奏のもの。次がポリーニ録音による2つ
の練習曲集で、聴いていきなりのけぞったのだった。第1番のスケー
ル練習の音の洪水だとか“黒鍵”と呼ばる第5番の踊るような音型な
どなどなど、聴いていてのスポーツ的な爽快感が満たされるのを感じ
たのである。

それに比べるとバッハ以外の前奏曲は、ショパンもドビュッシーも絵
画的印象というか文学的印象というかの度合いが強く感じられる。特
にショパンの24曲はいつ聴いてもどう聴いても重暗くて、全体の印象
はモノトーンのヨーロッパの冬の風景だったりする。

ただし第23曲は雪解けの小川のせせらぎで、あの曲だけが、ちょっと
だけ“春”の兆しを覗かせるようなのだ。

そんなわけで、何となくリートも同様と言えるのか“連作歌曲”を聴
く頻度のほうが高い。いくつかの連作歌曲集をものしたシューベルト
であれシューマンであれ、作曲家にとって連作という課題はなかなか
に凝縮を強いられるものではなかろうかと想像するのだが、それが聴
く側にも反映してくるものなのだろうか。

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