澄話§ラフマニノフ『ヴォカリーズ』

FMで流れていて、そういえばずいぶんと聴いていなかったなあと、
懐かしく耳を傾けたら、これがあまり上手な歌手とは思えなかった。

誤解を恐れずに言えば、この曲は“声を純粋楽器”と見做して歌わね
ばならないような気がした。重ねて誤解を恐れずに言うなら、言葉を
扱うような声楽的表現は不要で、あくまでも禁欲的に歌うべきではな
かろうかと思ったのである。

言葉でイメージを喚起するのではなく、人間の声の音色の美しさのみ
で表現していかねばならないのだ。と書いておいて、それじゃあシン
セサイザーか何かの合成音でもいいのかと問われたら……「そんなの
いやだ」と答えるのであるが。

とか何とか考えながら、我が家にはヴォカリーズの録音がないことを
思い出した。この手の曲は、日常しばしば聴くような類ではなくて、
何かの拍子に流れてきてさり気なく耳を傾けるというような音楽だと
思うものだから、わざわざCDショップで買い求めるようなことなど
しなかったということなのだった。

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