類話§英雄交響曲とドヴォルザークの8番

ベートーヴェンの交響曲3番『英雄』は苦手な曲に分類される。何と
いうか“回りくどさ”が充満していて最後まで緊張を保つことができ
ないのである。

それとは逆にドヴォルザークの交響曲8番――“イギリス”とか呼ば
れたりもしているが、そう呼ぶ人はいなさそうである――は最初から
最後まで楽しく聴き通すことができるのは、ベートーヴェンのような
くどさがないからなのだ。

という2つの交響曲を聴いていて、4楽章が何となく似ていやしない
かと昔から思っているのだが、どうだろう。

前奏に続いて、ポツンポツンとした主題の萌芽らしきものが演奏され
て、それにヴァリエーションが続いていく……。どちらも途中で景気
のいい“ブンチャカ!”な行進曲が挟まれていたりするわけで、そり
ゃあ変奏曲という形式なんだから多少似てきてしまっても当たり前だ
という言い方もあるが、はたしてドヴォルザークの脳裏に英雄交響曲
の終楽章がイメージされていただろうかと想像してみるのである。

そういえばどちらもなかなかに手ごわそうなフルートのソロが挿入さ
れている。ベートーヴェンのほうは吹いたことはないが、ドヴォルザ
ークは1楽章と4楽章のソロパートは散々練習してみたが、とうとう
4楽章は指が回ってくれなかったのだ。

《オーケストラのトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック