維話§初めてのウィーン[3]ウィーン到着

[承前]

それにしてもベタに“美しく青きドナウ”なんか流すかよとか思うが
海外旅行初体験者としては、かくも遠くまで来たものだという思いが
さらにかきたてられてしまい、単純に感動したのである。今でも着陸
の直前には流していたりするのだろうか……。

フランクフルトでも感じたことだが、ウィーンのシュヴェヒャート空
港で荷物が出てくるのを待っている時にも照明が暗めで、そのおかげ
でか、少しばかりうらぶれたような印象を持ってしまうことになる。
どうもあのあたりの国の照明事情は日本の蛍光灯的明るさとは一線を
画しているようなのである。

いささか――初めての時差体験――夢心地のまま荷物をピックアップ
し、表に出るとタクシーに乗り込んで旧市内リング沿いのホテルに向
かった。ウィーン・シュヴェヒャート空港から市内までは30分ほど。
タクシーの窓から垣間見たウィーンの中心部もまた暗い石の建物ばか
りで、ヨーロッパの街を肌で実感したのだ。

いわゆる高級ホテルではないが、便のよさで選んでみた。何もかにも
すべては初めてのことで、チェックインして部屋の鍵を受け取ると、
さっさと部屋に入ってしまった。

夜遅くウィーンに到着したので、街の様子までは十分に把握できなか
ったものの、旅の初日は無事に終わったわけである。とはいえ翌日か
らの予定もけっこういい加減なものだったりするのである。
                            [続く]

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