味話§酸甘塩辛苦

しょっぱい食べ物が好きなのは、たぶんご飯が好きだからである。ご
飯をたくさん食べるには塩気の強い食べ物が一番で、子供の頃からの
食生活が今に至っている。

それに加えて辛いもの好きだから始末が悪い。一味唐辛子、和辛子、
山葵、タバスコ、胡椒、豆板醤……以上、我が家が常備している辛味
スパイスである。辛いのは好きだが山椒の実は苦手なのだ。噛んだ後
に口に広がる辛味とは別の刺激が好きになれないのだ。

酸っぱいものが一番の苦手である。子供の頃は“酢の物”は食べられ
なかった。大人になってようやく少しばかり食べるようにはなったが
そこどまりである。それで組み合わせからすると“酢辛い”というの
が苦手。中華料理の酸辣湯みたいなのとか、タイ料理のトムヤンクン
のようなのは敬遠してしまう。ところが同居人はこの手が大好きだっ
たりしているのだ。

ところが酸っぱいものなら何でもOKかというと、レモンのような柑
橘系の酸っぱさはいけないらしい。逆に、こちとらは柑橘系の酸っぱ
さは問題なく受け入れることができるのである。

かくも味覚には個人差が存在し、それも実に微妙な差異であるわけだ
が、中にはおもしろい共通項もあって、例えば“いなり寿司”のよう
に甘く煮つけたものが“ご飯のおかず”として愛されている。魚の煮
つけなどもそうだが、そういったたぶん日本人独特の主食とおかずの
嗜好関係は、欧米人には理解されそうにもないような気がする。

【去年の今日】週話§土日短信~三連休の楽ちんなる初日~

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