川話§ラ・フォル・ジュルネ~断念~[下]

[承前]

そういう性質の人間が、小さい子供も入場可能なコンサートだと承知
しつつ、なおかつ楽しむことができるかどうか、そういう自信が自分
にはないと思ったのだ。

そりゃあ実際に行ってみたら、意外と静かだったりするのかもしれな
いが、やっぱり思わぬタイミングで声などが聞こえたりしてきたら、
結局は集中が途切れてしまうのである。

いや、そんなことでどうする? という意見もあるだろう。そういう
環境下で演奏するアーチストのタフさを見習えという意見もあるだろ
う。ではあるが、自分自身の考え方としてはそういうことで、だから
頑なであるということは十分にわかって断念すると決めたのだ。繰り
返すが“ラ・フォル・ジュルネ”という催しのアイデア自体は、実に
ユニークで、こういう音楽祭が隆盛するのは大歓迎なのである。だか
ら繰り返すことになるが、ラ・フォル・ジュルネにおける子供でも入
場可能というコンセプトそのものを否定するわけではもちろんない。

今回のバッハ特集に行こうか思わせたのは、どなたかのブログで読み
かじった“ユリ・ケイン”が来るかも……という噂からである。我が
家に彼がセッションを組んで録音した2枚のCDがある。ジャズ・ピ
アニストであるらしいユリ・ケインがアレンジしたワーグナーとマー
ラーの、ほとんど“パロディー”と呼んでもいい、不可思議な演奏に
心惹かれるものがあってのことである。

それでユリ・ケインが来るのなら一度くらいはと思ったわけなのだ。

【去年の今日】?話§これを趣味にしようと思います[上]

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