維話§初めてのウィーン[22]北極経由便

[承前]

最終日となった1月5日の朝、ホテルでの朝食を済ませるとすぐ空港
に向かった。出発は午後なのだが、ホテルにいてもしかたがないし、
時間が中途半端なうえにフランクフルトの街を歩こうにも、街の情報
をまったく持っていなかったので、空港に行ってしまったのである。

空港に着いてからフライトまでの時間をつぶすのに苦労した。なぜか
さほど空腹というわけでもなく。その時は空港内で昼食も食べていな
いのだ。せいぜい免税品店に寄って、スーツケースを貸してくれた人
へお礼の高級ブランデーを仕込んだ程度。

待ちくたびれた頃にようやく搭乗時間となって乗り込んだのは、もう
とうの昔になくなった、北極上空からアラスカのアンカレジを経由、
成田に向かう“北回り便”と呼ばれていた空路なのだ。

当時は花形空路だったのでルフトハンザもボーイング747ジャンボ
を飛ばしていた。ジャンボに乗ったのはこの時が初めて。行きに乗っ
た707だか727が中央通路しかなかったのに、ジャンボのエコノ
ミーが、3席-4席-3席という光景を見てびっくりしたのだった。
何という馬鹿でかさなのかと。こんな巨体が空を飛ぶということが、
搭乗した時点になっても信じられなかったのである。

だが・・・飛んだのだ。
                            [続く]

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