復話§新国立劇場『ラインの黄金』[Ⅰ]

2001年のプレミエ公演から8年も経ってようやく再演が実現するとい
う、新国が生きた劇場としての態を為していないことに呆れる。が、
貴重なワーグナー上演なので当然ながら足を運ぶことになる。

それで8年経って再見した感想はというと、当時と同じで実にわかり
やすい舞台演出だということである。諧謔と皮肉とポップなセンスと
それぞれがうまく絡み合って観る楽しみの多い上演になっていた。

日曜日の客席は満員。開演前にロビーの掲示を読んで苦笑した……

・・・極小音で音楽が始まるので

チューニングが終わったらお静かに・・・


チューニングが終わり、劇場内の照明がすべて落ちた。それでピット
のライトがつくと音楽が始まった。指揮者はその間に指揮台にたどり
着いたわけである。だから開演前の拍手はなく、少しだけバイロイト
の気分であるか。そういえばファゴットの持続音の受け渡しがなめら
かだった。この受け渡しはうまく繋がらないことが多いのだが……。

持続音の後のホルンのアルペジオのテンポが遅いことに驚いた。いさ
さか遅すぎはしないかと思っていたら、クラリネットが入ったところ
でようやくラインの流れが速くなってきた。うーむ、あまり遅いテン
ポのラインの黄金は疲れるではないかと……。

8年ぶりの舞台を眺めながら、いきなり忘れてしまっているあれこれ
を目の当たりにするのである。だから、ここで書いていることなど、
けっこうなうろ覚えだということが露見する。もっとも、忘れてしま
っていることなど書いてはいないのだが。
                            [続く]

憬話§我々の“バイロイト音楽祭”2008.08

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