膝話§二人旅一回目[9]シェーンブルン

[承前]

ウィーン2日目である。きれいに晴れ上がりはしたが相変わらず寒さ
が続いている。とはいえ海外旅行初心者としては、いわゆる有名観光
地に行くという無難な行動パターンしか頭に浮かばない。

というわけで本日の目的地は、西駅のもう少し先にあるハプスブルク
家の夏の離宮“シェーンブルン”である。市電を乗り継いでホテルか
ら30分ほどで何とか正面入口にたどり着いた。

こういう巨大な観光名所で慣れない人間は、どこから入場したらいい
のかとかそういう単純なことで迷ったりする。

それでウロウロしていると、日本人の団体が列を作っていることに気
がついたので、これ幸いと彼らの後ろに並ぼうとすると「ここは団体
専用の入口なので、個人の人はあちらですよ」と親切に教えてくれた
が、どうやらツアーの添乗員のようだった。

それでまあ無事に入場券を買って待っていると、ドイツ語+英語のガ
イドツアーが始まったので後をついていく。ドイツ語はもちろんわか
らないうえに、英語も訛りがあって半分も聞き取れない。それでも何
となく見たことがありそうな豪華な部屋だとか寝室だとかをゾロゾロ
と巡ったのである。

ガイドツアーが終わり外に出た。宮殿の広大な庭園の正面には小高い
丘があり、あずまやと呼ぶにはあまりに大きな“グロリエッテ”が建
っている。何となく歩いて上まで行ってしまった。・・・寒いのに。

離宮といえば“桂”とか“修学院”を思い浮かべる日本人にしてみれ
ば“無駄に広大”だと思ったりもしたのだった。
                            [続く]

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