復話§新国立劇場『ラインの黄金』[Ⅳ]

[承前]

いくつかのブログを読み、色々と書き足すことがでてきてしまった。

ワルハラに到着した神々の前に、様々な宗教の“神々”が、招待状を
手に表敬訪問にやってきた。

……仏教、キリスト教、古代エジプト、イザナギ&イザナミなどなど
らしきものが登場したが、イスラムの“神”は登場しないというか、
させない。

そのあたりヨーロッパの人間であるキース・ウォーナーは、当然なる
常識として、絶対的に偶像崇拝を排しているイスラムの神など登場さ
せるような単純な過ちは犯さない。そういうことに関しては無視を決
めこむのみである。

仮にイスラムの“神”を登場させたらどうなることか、それは過去に
日本でも起きたいくつかの事件で知ることができる。お互いに、踏み
外してはならない一線というものが存在しているということをきちん
と認識しなくてはならないのだ。

それと書き忘れていたこと、もう一つだけ。ニーベルハイムでアルベ
リヒの持っていたナイフの数奇な運命である。そのナイフを使って、
ヴォータンはアルベリヒの指から指環をもぎ取る。で、アルベリヒは
呪いをかけるのにそのナイフで断種する。

さらにローゲが巨人達の内輪もめを唆すのに、そのナイフを渡してフ
ァーゾルトが殺される。ワルハラに入場しているヴォータンにローゲ
が――形状は変わっていたが――その剣(ナイフ)を渡したところで、
トランペットによって高らかに剣のモチーフが演奏された。

妬みであり嫉みの剣“ノートゥンク”誕生の瞬間だったのである。
                     [ワルキューレに続く]

《オペラのトピックス一覧》

この記事へのコメント

2009年03月23日 21:02
 こんばんは。
 あのナイフを三回も使い回ししたのは、気付かなかったです。「ヴァルキューレ」を観る時は、ノートゥングに注目せんとイカンですな。
2009年03月23日 21:13
コメントをありがとうございます。

アルベリヒが持っていたときは、せいぜい
脇差くらいの大きさだったのが、ワルハラ
でローゲがヴォータンに手渡す時は、剣の
大きさになっていましたが、妬みや嫉みを
経るごとにどんどん大きくなっていったの
かなという妄想をふくらませていますw

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