酔話§酒呑み事始め[Ⅰ]呑み初め

未成年の時に酒を呑んでいないと否定することはできないが、常習す
ることなどなかった。一人暮らしを始めて、実家からの仕送りが酒代
になる余裕などあるはずもなく、そこまで執着することもなかった。

それゆえに学生時代の飲酒歴など微々たるもので、例えばバイト先と
かの宴会でタダ酒を呑ませてもらう程度で、安アパートに酒のストッ
クなどありはしなかった。あとは、ごくたまにバイトの給料をもらっ
た日の外食にビールを追加するくらいで、酒の味がわかるなどという
御大層な状況になるはずもなかったのである。

仕事を始めても、自分の酒に対するスタンスがどういうものなのか、
把握できるまでにはずいぶんと時間がかかったような気がしている。
自分から進んで“こういう酒が呑みたい”という主張らしきものが目
覚めたのは二十代ではなく、三十代に入ってからではないかと、記憶
をたどっているのだが、どうも今ひとつはっきりと当時の様子が思い
浮かんでこないのだ。

ひとつだけはっきりしているのは、日本酒率が高かったということだ
ろうか。四合とか五合を呑んでもケロリとしていた記憶は二十代半ば
以降のことだが、すっきりとした飲み口の日本酒がお好みだったよう
なのである。

酒嗜好のゾーン内にウィスキーの入る余地はあまりなかったが、仕事
の後に連れて行かれる店では、およそビールからウィスキーの水割り
にというスナック的な店が多かった。ではあるが、水割りはいまだに
好きではない。

というあたりを思い出しているが、さてこれから四半世紀の酒遍歴を
何回かでまとめてみようと思うのだが、どうなることであろう……。
                            [続く]

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