近話§日曜美術館~ヴォーリズ~

NHKの日曜美術館で設計家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが取り
上げられていた。

教会であるとか学校、それに幼稚園といった建築物の中に、懐かしい
記憶を呼び覚ましてくれるようなものがあった。それは、幼稚園の建
物とその内部が紹介された時である。

その雰囲気は、自分が通っていたプロテスタントの保育園と似通うよ
うなところがあったのだ。ヴォーリズはプロテスタントの伝道者とし
て来日したのだから、彼が設計した教会が、彼の宗教思想に根ざした
ものであるのは当然のことで、だから自分が通っていた教会も兼ねた
保育園がヴォーリスの手になるものでなくても、どこかにプロテスタ
ントの思想が根底にあって出来上がったものなのだろうという想像が
できたのだった。

ヴォーリズの建築物を見ながら“古き良きアメリカ”というものを考
えていた。以前書いたように“古き良き昭和の日本”なるものについ
ては否定的な考えを持っているが、ことアメリカに関しては、第二次
世界大戦後の他者、他国に対するお節介の度合いがどんどん過剰にな
っていったりした。そんなアメリカの尊大さが結果として現在の金融
危機のようなものを引き起こしたように思えてならない。アメリカは
――他の国だってそうなのかもしれない――いつそういうものを失っ
てしまったのだろう。番組を見ながらそんなことを考えていたのだ。

ヴォーリズの生き方を見ていて、ある謙虚さのようなものを感じたの
だが、今のアメリカに必要なのは節度であるとか謙虚であるとか、そ
ういうものであるように思うのは不遜なことだろうか。ヴォーリズが
いた頃のアメリカは確か“モンロー主義”とか言われていなかっただ
ろうか。

付記:番組の中でも取り上げられていたが、ヴォーリズが設計した滋
賀県の町立豊郷小学校の校舎が耐震云々とかで建替えされようという
ところ、すんでのところで図書館としての保存が決まったということ
が、つい数年前にあったのだということを思い出していた。

【去年の今日】週話§土日短信~緑の海に浮かぶ我が庵~

この記事へのコメント

2009年06月02日 12:12
番組を見ながら、建物や内部のあちらこちらに既視感を持っていたのでした。

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  • 汐留でヴォーリズの展覧会

    Excerpt:  汐留へ行ったついでに,松下電工改めパナソニック電工のミュージアムで開かれている Weblog: IIZUKA T's racked: 2009-06-04 19:24