拜話§バイロイト初詣[2]出発まで(上)

[承前]

ようやく長い休みが取れたのは前回の旅行から4年が経った1991年の
ことである。前の年からどう使おうかと考えていたら、何と幸運にも
バイロイト音楽祭のチケットを入手することができた。

本格的に予定を組みはじめたのは、年が明けて3月頃のことである。
まずバイロイトの宿泊の予約だが、チケットと同時に送られてきたバ
イロイト観光局の予約フォームに希望のホテルカテゴリーを記入して
郵送した。折り返し“ホテル何某”を紹介され、宿泊日数分の前金を
送金させられた。こういう時に、銀行の外国送金手数料の馬鹿高さに
腹を立てていたりする。

問題はヴェローナで、イタリアに足を踏み入れるのはこの時が初めて
だった。それに3月の時点で8月末のヴェローナ音楽祭のチケットは
完売していた。それでも諦めずにあれこれ動いてみたら、宿泊するホ
テルのコンシェルジェが手数料込みで確保してくれるという。渡りに
舟と乗っかることにして一安心。

それに言葉の問題もある。イタオペのアリアだったら適当いい加減に
一つや二つ歌えるが、イタリア語自体は完璧なまでに絶望的である。
だがまあ、何とかなるだろうよと楽観的に居直るしかないのだ。

それにスケジュールの骨子はきちんと決まっているので、そのスケジ
ュールを淡々とこなしていくだけなのである。
                            [続く]

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