拜話§バイロイト初詣[6]ミュンヘン(下)

[承前]

うろ覚えだが店の名前は“プリンセスガーデン”とかだったような記
憶であるが確かではない。それにしても――こちらにすればありがた
いことだが
――ドイツの中華料理屋は、昼時でも賑わっていたとかの
記憶がない。

朝からまじめに動いていたので喉がすっかり渇いてた。言うまでもな
くビールを注文。それからつまみにと揚げワンタン、それに同居人は
変わらずの酸辣湯である。そういえばちょっとそそられてカレースー
プらしきものも注文したような……。

メインに何を注文したのだろうと記憶を掘り起こしているのだが、さ
て回鍋肉あたりだったような気がするがこれまた曖昧になっている。

ともあれ、まだ何とかそれなりの量が食べられた最後の時代だったと
いう注文状況だったかな。もちろんビールはお代わりもしているし。
ただしどの銘柄を呑んだのか覚えていない。もっともこの頃に知って
いたのミュンヘンビールの銘柄は、ホフブロイ以外だったらレーベン
ブロイとシュパーテンくらいなもので、まだまだドイツビールが何た
らで、などと生意気なことの一言も発することはできなかった。

単に呑みたいだけというだけだったのである。まあ、とにもかくにも
腹は一杯になって満足したところでお勘定。

店を出てレオポルト通りを散歩する。大学に向かって南下し、凱旋門
を通り過ぎると、その先に見慣れた街並みが見えてきた。ぶらぶらと
歩いて国立歌劇場の横を通り過ぎ、路地を伝ってホテルに戻った。

……それから夜までの記憶がない。昼寝はしたかと思うが、夕食には
何を食べたかさっぱり覚えていない。一つだけはっきりしているのは
眼の前のホフブロイハウスには行ってないということくらい。
                            [続く]

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