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zoom RSS 拜話§バイロイト初詣[32]ナブッコ

<<   作成日時 : 2009/08/05 07:25   >>

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[承前]

ヴェローナの野外オペラとしての威力が発揮されるのは『アイーダ』
や『ナブッコ』のようなスペクタクル系の作品ではないかというのは
普通に考えることである。

ヴェローナ音楽祭のプログラムで上演史を眺めると『ナブッコ』の上
演回数が思ったほど多くなく、これはまた意外な気がして……。

というわけで夕食をのんびりと楽しみ、ゆっくりとアレーナに向かっ
た。同居人の手には“サルディ”戦利品のケープがしっかりと。確か
に、前日の『リゴレット』終幕の頃には少しばかり底冷えを感じたの
で、ケープはいい買い物であった。

今でもそうだが、粗筋を何度読んでも『ナブッコ』は理解できない。
古代宗教の覇権争いであるだろうと、うっすらは考えていても、対立
している宗教の教義の違いなどがわかるわけでもなく、中途半端な理
解しかできないままなのである。

アビガイレを歌ったのは4年前に亡くなったゲーナ・ディミトローヴ
。メインでナブッコを歌ったのはピエロ・カップチルリだったが、
我々の日はジャンカルロ・パスクェットというバスバリトン、イズマ
エーレはジャンフランコ・チェッケレというテナー歌手で、1971年の
NHKイタリア・オペラ公演の『ノルマ』でポリオーネを歌っていた
りする。指揮をしたのはダニエル・オーレン。

『リゴレット』でも感じたように、野外オペラなるものは一種の“お
祭り”のようなものだから、眼の前の舞台を素直に楽しめばそれでよ
しで、細かいことを気にしても意味はない。

『ナブッコ』という訳若布なオペラで唯一の楽しみはといえば、あの
“我が想いよ黄金の翼に乗って〜”の合唱である。その幕の始まる前
に何たらなアナウンスがあった。中身は“皆さんの拍手が多ければ、
あるいはアンコールがあるかも”みたいなニュアンスである。それで
盛大な拍手に応えてアンコールが歌われたのはもちろんのこと。

ヴェローナ音楽祭の記憶はそんなものであるが、スタンドの観衆が手
にしたろうそくがきらめく様子は、そんな光景見たさにもう一度くら
いは行ってもいいかなと思わせるのである。

最後になったが『リゴレット』も『ナブッコ』も終演時間は0時を過
ぎていた。プログラムを見ると音楽祭前半の開演時間は21時半だから
終演は1時とかになってしまうのだろう。何とも元気な人達なのだ。
                            [続く]

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