連話§ワタシの酒肴[9]揚げ物

[承前]

中年の夫婦二人で揚げ物を作ることなどはない。それだけの油を使っ
てというのは意味なく無駄だったりする。

わざわざそんな手間をかけなくとも――揚げ立てではないが――そこ
そこのものは持ち帰ることはできる。とはいっても家に持ち帰る揚げ
物の類はコロッケ、メンチ、ハムカツとか鶏唐揚みたいなもので、と
んかつや天麩羅を持ち帰ることはほとんどない。

せっかくだからと、とんかつや天麩羅は店で食べることになるが、そ
れが佳き酒の肴となってくれるのは、あちらこちらで書いたことでも
ある。特に天麩羅はよろしい。冷え冷えの生ビールを呑みながら、車
海老の天麩羅に軽く塩をまぶしてというのは、衣のサクサク感が絶妙
のフォローとなってビールのグラスがさっさと空になる。

どうして酒には揚げ物なのだろうと考える間もなく、揚がったばかり
の穴子に手を出す。半分は塩で、半分は大根おろしだ。などという、
天麩羅でお酒という楽しくもハイカロリー&ハイリスクな食事をする
のは、年に一度か二度のお目こぼし……。

ところで、ビールにも日本酒にも合う揚げ物は断然天麩羅で、カツ類
とか唐揚にはビールという図式になってしまう。
                            [続く]

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