悼話§ジュリエッタ・シミオナートさん

数日後に100歳の誕生日を控えての・・・まさに大往生であった。

大雑把に日本におけるオペラ史を俯瞰する時、浅草オペラや帝劇オペ
ラを第一期として、第二期はNHKが招聘した一連のイタリアオペラ
と言ってもいいだろう。

我々の世代からすると10歳~20歳上の人間が熱狂したわけで、そんな
イタリアオペラ公演に1956年の第一回から1963年の第4回まで参加し
出演している。歌った役も、『アイーダ』のアムネリスや『カヴァレ
リア・ルスティカーナ』のサントゥッツァなどなど広範囲に及んでい
る。そんな彼らは間違いなくシミオナートの洗礼を受けたのだ。

そんな第二期から20年遅れてオペラに入り込んだ人間にとって、ジュ
リエッタ・シミオナートは往年の名歌手という存在でしかなかったが
テレビなどで矍鑠とした姿を眼にするにつけ、彼女やデル・モナコ、
ゴッビという人達に興奮した先達がうらやましくもあったのである。

《オペラのトピックス一覧》

この記事へのコメント

【篠の風】
2010年05月10日 05:54
先日伺った恩師(95歳)がまさしくその年代で「わたしはデル・モナコとティト・ゴッビのオテロを見たのよ」と事あるごとに聞かされました。全く羨ましいです。

同じようにわたしも若い人たちに「わたしはアルフレード・クラウスのファボリータ、ファウスト、そして若きパバロッティのマントバ侯爵を聴いたんだよ」と言って羨ましがられています。(^_^;)
HIDAMARI
2010年05月10日 16:34
歌手が小粒になったとかそういうことは思いもしませんが、圧倒的にこの人を聴いてよかったというのは、そう多くはないかな。

例えばワルトラウト・マイヤーのイゾルデは記憶に残るものだったりはしますが。

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  • ジュリエッタ・シミオナート逝去

    Excerpt: 二十世紀を代表する…というより、二十世紀最高のメゾソプラノ、ジュリエッタ・シミオナートが2010年5月5日ローマの自宅で息を引き取りました。享年99才。5月12日の100回目の誕生日を目前にしてのこと.. Weblog: Il quaderno d'Estate racked: 2010-05-11 20:33